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サッカーやラグビーになんば走りは使えるのか?

サッカーやラグビーになんば走りは使えるのか?


「なんば走り」という走法をご存じでしょうか?これは、日本の伝統的な走り方で、武士や飛脚が用いていたとされるものです。近年では、スポーツの世界でも注目され、特に効率的な動きや疲れにくさに関心が集まっています。では、この「なんば走り」はサッカーやラグビーに応用できるのでしょうか?本記事では、なんば走りの特徴を解説しつつ、球技スポーツでの活用可能性について考察します。


1. なんば走りとは?


1-1. なんば走りの特徴


なんば走りの最大の特徴は、同じ側の手と足を同時に出すことです。一般的な走り方(クロスカウンター走法)では、右足を前に出すと同時に左腕を振るのが普通ですが、なんば走りでは右足と右腕、左足と左腕が同時に前に出る動作となります。


この走法には、以下のような特徴があります。

• 体のねじりが少ない(余計なエネルギーを使わない)

• 上下動が少なく、省エネルギーで走れる

• 重心移動がスムーズで、疲れにくい


元々は武士が甲冑を着たまま移動しやすいように使っていたと言われており、飛脚など長距離を走る職業でも取り入れられていました。


1-2. なんば走りのメリット


なんば走りには、次のようなメリットがあります。

1. エネルギーロスが少なく、持久力が向上する

2. 重心移動がスムーズで、素早く方向転換できる

3. 腕を使わずに走れるため、ボールを持ったままでも安定する


この特徴から、武道や舞踏の分野では今でも活用されることが多いですが、果たしてサッカーやラグビーにも適応できるのでしょうか?


2. サッカーになんば走りは使えるのか?


2-1. スプリント動作との相性


サッカーは短距離のスプリントが多いスポーツです。なんば走りは「省エネルギーで走れる」特徴がありますが、一方で「爆発的な加速」が求められるシーンでは不利になる可能性があります。


サッカーのスプリントでは、体のひねりを使って力強く地面を蹴ることが重要です。しかし、なんば走りではねじりを抑えた動きになるため、通常のスプリントよりも加速力が劣る可能性があります。


2-2. ボールを持ったプレーへの応用


なんば走りの「腕を使わずに安定して走れる」というメリットは、ボールをキープしながらのドリブルには役立つ可能性があります。特に、ディフェンスに当たりながらドリブルをする場面では、腕を広げずに体のバランスを保ちやすくなるため、体幹が安定し、ボールを失いにくくなるかもしれません。


また、なんば走りの「方向転換のしやすさ」は、細かいステップワークを要求されるサッカーのプレーに役立つ場面もあるでしょう。


2-3. ディフェンス時の活用


ディフェンスの際に、相手の動きに素早く対応するには、無駄な動きを減らすことが重要です。なんば走りのような「最小限のエネルギーで動ける技術」は、守備時のポジショニングやカバーリングに活かせる可能性があります。


3. ラグビーになんば走りは使えるのか?


3-1. ボールキャリアとしての活用


ラグビーでは、ボールを持った選手がタックルをかわしながら前進することが求められます。なんば走りの「腕を使わずに走れる」特性は、ボールを持った状態での走りに応用できるかもしれません。


特に、片手でボールを持ちながらランするシーンでは、無理に腕を振るよりも、上半身を安定させた方が走りやすい場合があります。実際に、ニュージーランド代表の選手などは、ボールを持ちながら独特な走り方をしており、これがなんば走りに近いと指摘する人もいます。


3-2. ステップワークとの相性


ラグビーでは、相手ディフェンダーをかわす「ステップワーク」が重要になります。なんば走りの「重心移動がスムーズで方向転換しやすい」特性は、ステップの際に活かせる可能性があります。


特に、サイドステップやカットインの動作を素早く行うためには、体の余計なブレを抑え、最短距離で動く必要があります。なんば走りの技術を取り入れることで、無駄な体のひねりを減らし、より素早く切り返しができる可能性があります。


3-3. ディフェンス面での活用


ラグビーでは、相手のタックルに対応する際に、素早く動いてディフェンスラインを整える必要があります。なんば走りの「エネルギーロスの少ない動き」は、試合終盤の疲れた時間帯で効果を発揮するかもしれません。


また、相手のランナーに対してタックルに入る際、余計な動きを減らして最短距離で接触することができれば、より効果的なディフェンスができるでしょう。


4. なんば走りはサッカーやラグビーに使えるのか?


結論として、なんば走りはサッカーやラグビーに完全に適応できるわけではありませんが、一部の動作には応用可能と考えられます。

• サッカーでは、ドリブル時の安定性や方向転換のしやすさに活かせる可能性がある

• ラグビーでは、ボールキャリア時のランニングフォームやステップワークに応用できるかもしれない

• ディフェンス時のポジショニングや疲労軽減にも役立つ可能性がある


ただし、トップスピードを出すためのスプリント能力や爆発的な加速力を求める場面では、一般的な走法のほうが優れているでしょう。そのため、状況に応じて使い分けることが重要です。


なんば走りの要素をトレーニングに取り入れることで、新しい動きの感覚を得ることができるかもしれません。興味がある方は、試しに練習してみてはいかがでしょうか?

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